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JFEグループCSR報告書2017|JFEホールディングス株式会社

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(1)

環 境 報 告 書

E n v i r o n m e n t a l R e p o r t

(2)

C

O

N

T

E

N

T

S

Introduction――

技術の責任

トップメッセージ/企業理念・環境理念・環境方針 【技術の責任Ⅰ】

製鉄所の環境保全・省エネルギー技術による貢献 【技術の責任Ⅱ】

環境調和型製品・技術の提供を通じた貢献 JFEグループの環境への取り組みの歴史

環境マネジメント

環境マネジメントシステムの構築・運用の状況 社会とのコミュニケーション

目標と実績 環境会計

環境パフォーマンス報告Ⅰ

生産活動にともなう環境負荷の低減

JFEスチールの生産活動にともなう環境負荷の低減

地球温暖化防止の取り組み ●副生物の発生・排出抑制

環境保全の取り組み  ●物流における環境配慮 JFEエンジニアリングの

生産活動にともなう環境負荷の低減 川崎マイクロエレクトロニクスの 生産活動にともなう環境負荷の低減

環境パフォーマンス報告Ⅱ

環境調和型製品・

技術の提供を通じた貢献

環境調和型製品の提供

環境調和型エンジニアリング技術の提供

環境パフォーマンス報告Ⅲ

地域・国際社会における

環境改善への貢献

環境トータルソリューションの提供

環境・エネルギー技術の提供を通じた国際協力

環境パフォーマンス報告Ⅳ

環境技術の研究開発

研究開発体制

スチール研究所の取り組み エンジニアリング研究所の取り組み JFE技研の取り組み/

次世代クリーンエネルギーの研究

外部表彰

JFEグループの環境関連事業ネットワーク

2

3

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「環境報告書2004」は、JFEグループの持株会社であるJFEホー ルディングス(株)とその事業会社の事業活動における環境側面 について、基本的な方針・2003年度の環境保全活動・その実績を 報告しています。また、JFEグループの環境保全活動を正しくご理 解いただくために、世界の粗鋼生産需要の動向など、鉄鋼産業を めぐる事業環境の変化をふまえた報告を心がけています。なお、本 報告書の編集・制作にあたっては、環境省の「環境報告書ガイドラ イン(2003年度版)」およびGRIの「サスティナビリティ・リポーティ ング・ガイドライン2002」を参考にしています。

社会性報告に関する項目のうち、コーポレートガバナンスについ てはアニュアルレポートに記載しています。

対象組織

本報告書では、JFEホールディングス(株)および製鉄事業を担 うJFEスチール(株)の報告を中心に、生産事業所を有するJFEエ ンジニアリング(株)・川崎マイクロエレクトロニクス(株)、都市開発 事業を担うJFE都市開発(株)、研究開発を担うJFE技研(株)に ついて報告しています。

また、各ページごとの報告対象組織をご理解いただけるよう、以 下のようなナビゲーションを設けています。

なお、環境パフォーマンスデータの集計対象組織は以下のとお りです。

対象期間

原則として、2003年度(2003年4月1日から2004年3月31日まで)

次回発行予定 2005年9月

編集方針

報告範囲

2002年度以前のデータについては、統合前の2社のデータを 集計したものです。

これらの事業会社の連結決算対象組織である関係会社は、別 途明記した場合を除いて報告範囲に含みません。

JFEホールディングス

JFEスチール JFEエンジニアリング 川崎マイクロエレクトロニクス JFE都市開発 JFE技研 ナビゲーション例

環境パフォーマンスデータの集計対象組織

JFEスチール(株)

東日本製鉄所(千葉地区・京浜地区)、 西日本製鉄所(倉敷地区・福山地区)、 知多製造所

JFEエンジニアリング(株)

鶴見事業所、清水製作所、津製作所

川崎マイクロエレクトロニクス(株)

宇都宮工場

19

33

42

(3)

JFEグループの概要

JFEグループ事業概要

「J」は日本(Japan)、「F」は鉄鋼(鉄 の元素記号Fe)、「E」はエンジニアリ ング(Engineering)を意味し、鉄鋼と エンジニアリングをコア事業とした「日 本を代表する未来志向の企業グルー プ(Japan Future Enterprise)」であ ることを表しています。

統合の経緯 社名の由来

JFEホールディングス

設 立 所 在 地 連 結 売 上 高 連結営業利益 従 業 員 数

2002年9月27日

東京都千代田区丸の内1-1-2 2兆4,737億円(2004年3月期) 2,536億円(2004年3月期) 118人(2004年4月1日現在)

事 業 内 容 全グループの戦略機能を担い、全グループのリスク管理と対外説明責任を負う スリムなグループ本社としての業務

設 立 所 在 地 連 結 売 上 高 連結営業利益 従 業 員 数

2003年4月1日

東京都千代田区内幸町2-2-3 2兆1,039億円(2004年3月期) 2,427億円(2004年3月期) 14,272人(2004年4月1日現在)

JFEエンジニアリング

設 立 所 在 地 連 結 売 上 高 連結営業利益 従 業 員 数

2003年4月1日

東京都千代田区丸の内1-1-2 3,394億円(2004年3月期) 31億円(2004年3月期) 2,477人(2004年4月1日現在)

設 立 所 在 地 連 結 売 上 高 連結営業利益 従 業 員 数

2001年7月1日

千葉県千葉市美浜区中瀬1-3 405億円(2004年3月期) 50億円(2004年3月期) 488人(2004年4月1日現在)

設 立 所 在 地 連 結 売 上 高 連結営業利益 従 業 員 数

2003年4月1日

東京都千代田区丸の内1-1-2 262億円(2004年3月期) 15億円(2004年3月期) 58人(2004年4月1日現在)

グループを統轄するヘッドクォーターとして

世界トップレベルの製鉄会社として

地球をフィールドに最適なシステムを提案

独自のASIC製造技術を活かして

多様なノウハウを活かし、都市をトータルプロデュース

JFEグループ共通基盤技術の開発拠点

設 立 所 在 地 従 業 員 数

2003年4月1日

神奈川県川崎市川崎区南渡田町1-1 89人(2004年4月1日現在) 社名の由来

http://www.jfe-holdings.co.jp/ company/brand/index.html

http://www.jfe-holdings.co.jp/ company/tougou/index.html

グループ 総売上高

2兆4,737億円

JFEスチール

事業拠点と主な製造品目

川崎マイクロエレクトロニクス 宇都宮工場

JFEエンジニアリング 鶴見事業所

JFEエンジニアリング 清水製作所

JFEエンジニアリング

津製作所 JFEスチール

東日本製鉄所 (京浜/千葉)

JFEスチール 知多製造所

JFEスチール東日本製鉄所 (西宮)

JFEスチール西日本製鉄所 (福山/倉敷)

JFEスチール

事業所名 所在地 主な製造品目

東日本 製鉄所

知多製造所 西日本 製鉄所

千葉県千葉市 中央区

兵庫県西宮市 神奈川県 川崎市川崎区

愛知県半田市 岡山県倉敷市

広島県福山市

ステンレス製品

継目無鋼管、溶接鋼管、鋳造製品 熱延鋼板、冷延鋼板、ステンレス鋼板、 表面処理鋼板、UOE鋼管、鉄粉、 溶材

厚板、熱延鋼板、冷延鋼板、 表面処理鋼板、電磁鋼板、 特殊鋼鋼材、溶接鋼管

厚板、熱延鋼板、冷延鋼板、 表面処理鋼板、電磁鋼板、鋼矢板、 H形鋼、棒鋼、線材

JFEエンジニアリング

事業所名 所在地 主な製造品目

鶴見事業所

清水製作所 津製作所

川崎マイクロエレクトロニクス

事業所名 所在地 主な製造品目

宇都宮工場

神奈川県 横浜市鶴見区

静岡県清水市  

三重県津市

栃木県芳賀郡 芳賀町

鉄骨構造物

ASIC

シールド掘進機、ディーゼルエンジン、 コンテナクレーン、ボイラ、 タービン水道管など

各種大型鋼構造物 (長大橋、水門、ケーソンなど)

厚板、熱延鋼板、冷延鋼板、 表面処理鋼板、鋼矢板、H形鋼、 レール、UOE鋼管

千葉地区

西宮工場

京浜地区

倉敷地区

福山地区

Japan Future Enterprise―――

「日本を代表する未来志向の企業グループ」として

高水準な技術の確立と市場競争力の強化に挑戦し続ける、JFEグループ。

鉄鋼製品の製造・販売、産 業・一般廃棄物処理業および 廃棄物再生資源化事業

連結子会社 持分法適用会社

エンジニアリング事業(エネルギー関連分野、環境関連分野、 製鉄技術に関連する分野、鋼構造分野、産業機械分野) 連結子会社

持分法適用会社

ASIC(特定用途向け集積 回路)を中心とした半導体製造・販売 (ASCP・ASSPの設計・開 発・製造・販売)

連結子会社

都市開発事業(大規模複 合開発、マンション分譲、資産活用) 連結子会社

鉄鋼事業・エンジニアリング事業に共通する中核技術 (計測制御、機械、土木・建築、数値解析、バイオ・触媒)

ならびに成長分野プロジェクトの研究開発 193社

37社

22社 4社

3社

3社

事 業 内 容

グループ会社

事 業 内 容

グループ会社

事 業 内 容

グループ会社

事 業 内 容 グループ会社

事 業 内 容

川崎マイクロエレクトロニクス

JFE都市開発

(4)

技 術 の 責 任

変化する時代のなかで、

“技術のJFE”が果たすべき使命について。

世界の粗鋼需要が高まるなかで。

世界の粗鋼需要は、中国を筆頭とする東アジア地域の経済成長の急速な 進展も相まって、拡大の一途をたどっています。こうしたなか、世界最先端の 製鉄技術を誇る日本の鉄鋼業には、高品質な鉄鋼製品を安定供給し続ける ことが期待されています。

さらなる環境負荷低減が求められるなかで。

高まる粗鋼需要に応えることは、一方でさらなる環境負荷をもたらします。 世界最先端の省エネルギー・環境保全技術をベースに、いっそうの技術の革 新に挑み、製鉄プロセスにおけるさらなる環境負荷の低減をはかっていくこと が求められています。

持続可能な社会の構築をめざして。

今日の豊かな社会を支えるために、地球は大きな環境負荷を受けています。 持続可能な発展のためには、環境負荷の低減に寄与する新たな製品・技術 が求められています。省エネルギーに寄与する材料の提供、化石燃料に替わ る自然エネルギーの活用や次世代クリーンエネルギーの開発、企業・地域間 連携による資源・エネルギー循環システムの構築、環境修復技術、さらには、 グローバルレベルでの地球温暖化対策など、技術の果たすべき責任は、いっ そう大きくなっています。

世界の粗鋼生産量推移

日本 中国 他

(年度)

’90 ’99 ’00 ’01 ’02

(百万t) 1,200

1,000

800

600

400

200

0

593 65 110

568 123 94

611 128 106

594 151 102

610 182 107 769 787 846 849

(5)

トップメッセージ

世界最高水準の技術力をコアとする、鉄とエンジニアリングの事業活動を通じて

産業・社会の発展を支えながら、地球環境の向上に努めてまいります。

企業理念

環境方針

JFEグループは、常に世界最高の技術をもって社会に貢献します。

環境理念

JFEグループは、地球環境の向上を経営の重要課題と位置付け、

環境と調和した事業活動を推進することにより、豊かな社会づくりをめざします。

すべての事業活動における環境負荷低減

現在および将来の環境負荷の低減に努めるとともに、環境負荷低減のための革新的な技術開発を推進します。

1.

技術、製品による貢献

最先端の技術、設備および環境調和型商品の開発・提供によって、より良い環境づくりに貢献します。

2.

省資源、省エネルギー事業による貢献

地球環境を視野に入れたリサイクル事業およびエネルギー供給事業を推進し、 省資源および省エネルギー社会の構築に貢献します。

3.

社会とのコミュニケーションの促進

地域社会の一員として、市民、行政、企業との連携を図り、地域のより良い環境づくりに貢献します。

4.

国際協力の推進

環境技術移転など国際協力を積極的に推進し、地球規模の環境保全活動に貢献します。

5.

JFEホールディングス会長(Co-CEO) JFEホールディングス社長(Co-CEO)

江本 寛治

下垣内 洋一

JFEグループは、地球環境の向上を経営の重要課題とし

て位置づけ、大気、水質などの保全、資源循環や地球温暖

化防止などの面で世界最高水準の成果をあげてまいりました。

しかし、

このことに満足することなく、今後も一層の努力を続

けてまいる所存です。

鉄は、地球を構成する元素のうちでもっとも多く、

また、耐

腐食性、加工性などにもすぐれ、資源・廃棄物の3R(Reduce、

Reuse、Recycle)が叫ばれるはるか以前から、市場メカニ

ズムに則った「もっともすぐれたリサイクル素材」でした。また、

建築、土木、

自動車、機械など、主要産業にとって必要不可

欠な基礎資材として広く活用されており、産業・社会の発展

に大きく貢献しております。

他方、製鉄プロセスでは、多くのエネルギーを必要とします。

日本の鉄鋼業界が消費するエネルギー量は、我が国全体の

1割程度を占めています。このため、

日本鉄鋼連盟は「2010年

度のエネルギー消費量を1990年度比で11.5%削減する(追

加的取り組みを含む)」という自主行動計画を策定し、

これを

着実に実現しつつあります。

JFEスチールは、他産業に先駆けて始めた1973年の第1

期省エネルギー活動を皮切りに、継続的な省エネルギー対

策に努め、1990年頃までにエネルギー原単位を約20%削減

いたしました。現在までに環境保全対策と合わせて約8,000

億円の投資を実行し、世界最先端の省エネルギー・環境調

和型製鉄プロセスの構築に成功したのです。また、製造段階

での環境負荷低減努力を重ねながら、

自動車の軽量化につ

ながる高張力鋼板やモータなどに使用される低鉄損の電磁

鋼板など、環境調和型製品の提供を通じて使用段階での環

境負荷低減に貢献してまいりました。

近年、粗鋼需要は、中国を筆頭とするアジア地域の経済

発展も相まって拡大の一途をたどっており、今後、

さらに拡大

すると予想されます。こうしたなかJFEスチールは、世界最先

端の製鉄技術をベースに、世界の鋼材供給基地としての役

割を果たすとともに、環境調和型製品の開発・供給に努め、

これらを世界に普及させてまいります。

また、JFEエンジニアリングも製造段階や工事段階におけ

る環境負荷低減はもちろん、環境負荷低減に寄与するエン

ジニアリング商品・技術を社会基盤として提供することに注

力してまいりました。具体的には、

ダイオキシンなどの有害物

質の削減、風力発電などのクリーンエネルギー、空調設備な

どの省エネルギー、バイオマス発電などによる温暖化防止な

どの技術があります。これらは次の世代にこの地球を引き継

いでいくための重要な技術であると自負しております。

さらに、JFEグループでは、製鉄所のもつ高い処理ポテンシャ

ルとエンジニアリング技術とのシナジーからなるリサイクル事

業によって、地域の循環型社会形成に貢献しております。また、

今後は京都議定書で定められた国際的な取り組みの活用(京

都メカニズム)などを通じて、

グローバルな展開によるCO

2

減にも従来以上に積極的に取り組んでまいります。

将来を見据えた研究開発活動にも注力しております。現在、

JFEグループでは、次世代クリーンエネルギーとして注目を集

めるジメチルエーテル(DME)の量産化技術を確立し、近い

将来、

エネルギー市場へ投入することをめざして、研究のスピー

ドをいっそう加速しております。

このように、JFEグループは、事業活動にともなう環境負荷

低減はもとより、

オンリーワン、ナンバーワンの技術・商品・サー

ビスを社会に提供し、

グループ全社をあげて、

より良い地球環

境づくりに貢献することが自らの使命であると考えております。

本報告書では、

このようなJFEグループの地球環境問題へ

の取り組みとその成果を報告しております。私どもの環境保

全への姿勢と取り組みへのご理解を賜るとともに、今後の活

動に向けたご意見を頂戴できれば幸甚に存じます。

JFEホールディングス会長(Co-CEO)

(6)

投入資源

供給製品

その他の製品

・化成品 ・酸素 ・窒素 ・水素 ・アルゴン エネルギー所内リサイクル(70%)

エネルギー供給(30%)

・電力 ・燃料ガス ・蒸気 副生物所内リサイクル(36.2%)

海域・陸上土木用材 (63.1%)

・セメント原料 ・路盤材 ・港湾用材 ・肥料

排ガス

・SOx排出量 ・NOx排出量 ・粉じん

3.9百万m3

14.8百万m3

化学物質

・排出量 ・移動量

1,447t 446t

排水・蒸発ロス(6.1%)

再生製品

・NFボード ・ペット原料

リサイクル原料

・鉄スクラップ(転炉) ・使用済みプラスチック(高炉) ・トナー(焼結)

鉄鋼原料 ・鉄鉱石 ・石炭 ・石灰石

44百万t 24百万t 5百万t

購入エネルギー ・電力+石油系燃料 91PJ

工業用水 230百万t

リサイクル原料

・使用済みプラスチック ・使用済みペットボトル ・廃家電製品 ・食品残渣 ・ダスト・スラッジなど

最終処分量(0.7%)

水資源循環(93.9%)

回収エネルギーリサイクル

・副生ガス ・排熱回収蒸気 ・高炉炉頂圧発電

鉄鋼製品 27百万t (粗鋼ベース)

循環水

副生物 15.6百万トン

・スラグ ・ダスト ・スラッジ

製鉄プロセス

発電所

JFEスチールの製鉄プロセス

JFEグループのリサイクルプロセス

対策設備

発生物 ダスト 排ガス・ダスト

廃水(安水) 排ガス・ダスト 廃水 ダスト・廃水 排ガス・スラグ ダスト・廃水 排ガス・スラグ 排ガス・ダスト 圧延廃水 酸洗廃水 表面処理廃水 排ガス 乾式消火(CDQ)

石炭調湿(CMC) 燃焼制御

焼結クーラ排熱回収

点火炉ラインバーナ 使用済み  プラスチック吹込 微粉炭吹込 炉頂圧発電 熱風炉排熱回収 燃料ガス予熱

ガス回収 ガス顕熱回収 窒素ジェットヒータ 取鍋加熱

リジェネバーナ 直送圧延 低温抽出

エンドレス圧延

連続化 排熱ボイラー 回転型蓄熱式  熱交換器

輸送手段の選択 輸送距離の短縮 積載率の向上 モーダルシフト IT化の推進

環境影響 粉じん 粉じん・NOx

SOx・COD 粉じん・NOx SOx 粉じん・SS 粉じん・SS NOx SS・廃油 廃酸・鉄塩 金属イオンなど NOx・SPM

対策設備 ヤード散水 ベルトコンベア集じん レーザ式粉じん監視

コークス炉ガス脱硫 廃安水COD処理 化成品回収

排ガス脱硫

排ガス脱硝 ガス回収・集じん ダスト処理 スラグ資源化

ガス回収・集じん ダスト処理 スラグ資源化

低NOxバーナ

燃料のクリーン化 廃酸・廃アルカリ処理 廃油再生 凝集沈殿処理

廃水処理 低公害車両の導入 ガスタービンコンバインド発電

発電所燃料予熱 高効率空気分離

環境保全技術

省エネルギー技術

原料ヤード コークス炉

高炉ガス 転炉ガス

焼結機 高炉 転炉・連続鋳造 電気炉 加熱炉 熱間圧延・ 冷間圧延 連続焼鈍・ 表面処理 物流

コークス炉ガス 酸素プラント

製鉄所の環境保全・省エネルギー技術による貢献

世界最先端の省エネルギー・環境保全技術を駆使し、

環境調和型製鉄プロセスを構築するとともに、

循環型社会の形成にも貢献していきます。

技術の責任

製鉄プロセスにおいては、鉄鉱石、石炭、水など多くの資源とエネルギー を必要とします。JFEスチールはこれまでに、省エネルギー技術、環境保 全技術の研鑽と積極的な設備投資を通じ、環境負荷の低減に努めて きました。

その結果、現在では世界最先端レベルのエネルギー効率、資源循 環率などを誇る製鉄プロセスを構築しました。そして現在も、各製鉄プロ セスごとにさらなる環境負荷の低減をめざし、技術開発や設備導入など に取り組んでいます。2003年度の主なインプット・アウトプットは以下の とおりです。詳しくは、「環境パフォーマンスJFEスチールの生産活動

にともなう環境負荷の低減(P20∼)」で報告しています。

(7)

環境調和型製品・技術の提供を通じた貢献

製鉄・エンジニアリングをコアとしたグループの総合力を活かして、

暮らしや社会を支え、地球環境の向上に貢献する

環境調和型製品、技術を提供していきます。

技術の責任

暮らしのなかで

社会のなかで

地球のために

環境意識の高まりとともに、暮らしや社会における環境保全がさま ざまな場面で進展しています。

JFEグループでは、暮らしや産業社会の環境負荷の低減に貢献す るオンリーワン、ナンバーワンの環境調和型鉄鋼製品(鉄鋼エコロジー 製品)や環境調和型まちづくりに貢献するエンジニアリング技術・製 品を提供し、環境負荷の低減に貢献しています。

また、環境調和型まちづくりに貢献する環境トータルソリューション や“次世代エネルギーの本命”と呼ばれるジメチルエーテル(DME)

の実用化に向けた取り組み、クリーンエネルギーの研究開発を推進す るなど、JFEグループの総合力を活かして、次代を見据えた環境保全

活動を推進し、持続可能な社会づくりに貢献しています。

これらの環境調和型製品・技術について詳しくは、「環境パフォー マンス環境調和型製品・技術の提供を通じた環境貢献(P33∼)」 「環境パフォーマンス地域・国際社会における環境改善への貢献 (P42∼)」「環境パフォーマンス環境技術の研究開発(P49∼)」を

ご参照ください。

有害物質を含まない鋼板

●クロメートフリー表面処理鋼板(P35)

低環境負荷

●食缶用ラミネート鋼板(P35)

長寿命・低環境負荷

●スチールハウス

高強度・軽量鋼材

●自動車用高張力(ハイテン)鋼板(P34)

●高耐食・超深絞りフェライト系ステンレス鋼

 (P34)

●HISTORY鋼管・ERW鋼管

●熱処理省略用合金鋼粉(P36)

●テーラードブランク

低環境負荷

●鉛フリー燃料タンク用鋼板

●自動車排ガス系ステンレス鋼板と鋼管

低電力損失鋼板

●高効率電磁鋼板(P36)

リサイクル社会への貢献

●使用済みプラスチック高炉原料化(P22)

●NFボード(P46)

●使用済み家電リサイクル(P46)

●食品廃棄物リサイクル(P46)

●エコタウン企画(P43)

高強度・軽量化厚鋼板

●TMCP型高張力鋼板

高耐食性鋼材

●マルテンサイト系ステンレス鋼管(P37)

●耐候性鋼/さび安定化処理(P37)

廃棄物の無害化・

資源エネルギー化

●高温ガス化直接溶融炉

●サーモセレクト方式

 ガス化改質炉

●電気抵抗式および

 プラズマ式灰溶融炉

●ハイパー21

 ストーカシステム(P41)

●循環流動層(CFB)発電

●下水汚泥メタン発酵

●ビガダン方式

 バイオガスシステム(P41)

環境負荷低減技術

●排ガス・飛灰ダイオキシン処理技術(P40)

●Bio-Tubeシステム(P40)

●下水汚泥循環流動層炉

環境修復技術

●マリンブロック(P25)

 マリンベース(P25)

 マリンストーン(P25)

●海水交換型ハイブリッドケーソン

●ダム堆砂対策・ダム・河川水質保全

●土壌環境保全

省エネルギー設備の提供

●ガスエンジンコージェネレーション

●リジェネバーナ(P21)

●水和物スラリ潜熱空調システム(P39)

クリーンエネルギーの

創出と普及

●風力発電(P39)

●太陽電池用高純度シリコン(P38)

(8)

1965 1970 1975 1980 1985 1990 1995 2000 2005

1965 1970 1975 1980 1985 1990 1995 2000 2005

JFEグループの環境への取り組みの歴史

変化する社会を見据え、常に時代の環境問題に

「技術」で応えてきた歴史です。

事業所の環境保全・省エネルギー活動

環境調和型製品・エンジニアリング技術・設備の提供

加熱炉燃料低減 などによる操業改 善型省エネルギー

大型排熱回収設備 導入、省電力対策

工程連続化、省エネルギー操業追求、安価燃料への転換 省エネルギーによる地球温暖化防止

73∼7879∼8586∼94

第1期

省エネルギー活動 第2期 省エネルギー活動 第3期 省エネルギー活動

95∼02

第4期

省エネルギー活動

地球温暖化防止対策の徹底 ’03∼

第5期

省エネルギー活動

省エネルギー

活動

総合的な取り組み

社会の動向

本社技術部に環境管理課設置

6780エネルギー管理規定制定

TMCP型高張力鋼板

80

松川地熱発電所稼働

66

ストーカ式ごみ焼却炉稼働

7387下水汚泥メタン発酵設備稼働

電気抵抗式灰溶融炉稼働

97

使用済み家電リサイクル工場竣工

01

環境対応型高効率アーク炉「ECOARC」稼動

01

海水交換型ハイブリッドケーソン竣工

01

高温ガス化直接溶融炉稼動

02

飛灰ダイオキシン除去設備 「ハイクリーンDX」稼動

02

下水汚泥循環流動層焼却炉稼動

02

サーモセレクト方式 ガス化改質炉稼働

00

ハイパー21ストーカシステム 開発

03

Uチューブ型オゾン接触設備稼動

00

ディープシャフト大型し尿処理設備稼働

91

地下式LNGタンク稼働

81

循環流動層ボイラ発電設備稼働

97

風力発電設備稼働

98

高効率燃料電池発電 「SOFC」提携

01 高効率燃料電池発電

「SOFC」実証設備稼動

03

ビガダン方式 バイオガスシステム稼動

03

木屑バイオマス発電設備受注

03

ごみ固形燃料ガス化 発電設備稼動

03

水和物スラリ潜熱 空調システム受注

03

ガスエンジンコージェネレーション

81

高効率トランス用方向性電磁鋼板

92

耐候性鋼のさび安定化処理剤

83 マルテンサイト系

ステンレス鋼管

9396スチールハウス

使用済みプラスチック高炉原料化事業開始

96

Ni系高耐候性鋼

98

形鋼Super-OLAC製造技術開発

0003食缶用ラミネート鋼板

テーラードブランク

01

熱処理省略用合金鋼粉

01

太陽電池用高純度シリコン

01

機械構造用鉛フリー快削棒線製品

01

再生樹脂による

コンクリート型枠用ボード製造事業開始

02

高炭素熱間圧延鋼板 Super-OLAC製造技術開発

02

つばさ杭

99

透水性鋼矢板

98

高炉セメント・高炉水砕微粉末

98

クロメートフリー表面処理鋼板

98

厚鋼板Super-OLAC製造技術開発 (高強度、高靭性、高溶接施工性)

98

高効率モータ用無方向性電磁鋼板

95

ステンレスクラッド鋼板製造開始

86

建築構造用耐火鋼材

91

熱処理レール

91

経団連「地球環境憲章」制定

9196環境憲章制定

川崎公害訴訟和解 ’96

倉敷公害訴訟和解 ’96

(社)日本鉄鋼連盟自主行動計画策定 ’96

福山製鉄所ISO14001認証取得 ’98

千葉製鉄所ISO14001認証取得 ’98

環境エネルギー創造研究所設立 ’01

JFEグループ誕生(9月)

02

5事業会社 スタート(4月)

03

総合エンジニアリング事業部ISO14001 認証取得 ’99

知多製造所ISO14001認証取得

99 環境マネジメント

ネットワークシステム開始 ’03

経団連「環境自主行動計画」策定 ’97

京浜製鉄所ISO14001認証取得 ’97

水島製鉄所・LSI宇都宮工場ISO14001認証取得 ’97

地球環境委員会設置 ’91

千葉製鉄所第6高炉訴訟和解 ’92

地球環境部設置 ’93

「地球環境保全行動指針 並びに計画大綱」の制定 ’93

リジェネ バーナ導入 ’94

全社的な環境管理委員会設置 ’70

神奈川県・川崎市・横浜市と公害防止協定締結 ’70

環境管理部設置 ’71

広島県・福山市と公害防止協定締結 ’71

環境管理規定制定 ’72

岡山県・倉敷市と公害防止協定締結 ’72

千葉県・千葉市と公害防止協定締結 ’74

ISO14001発効

9600循環型社会形成関連6法制定および改正

地球温暖化防止京都会議(COP3)京都議定書採択

9702土壌汚染対策法制定

地球温暖化 対策推進法 制定

9899ダイオキシン類対策特別措置法制定 PRTR法制定

99

公害対策基本法制定

67

国連人間環境会議(ストックホルム) 「人間環境宣言」採択

72

第1次石油危機

73

第2次石油危機

79

省エネルギー法制定

79

再生資源利用促進法 (リサイクル法)制定

91

環境基本法制定

93

地球環境サミット(リオデジャネイロ)

92

気候変動枠組み条約、アジェンダ21、 生物多様性条約採択

92

環境調和型

鉄鋼製品・設備の提供

クリーン・省エネルギー技術の提供

(9)

環境会議

環境マネジメントシステムの構築・運用の状況

環境マネジメント

JFEホールディングス

JFEスチール JFEエンジニアリング 川崎マイクロエレクトロニクス JFE都市開発 JFE技研

3階層の会議体による

「JFEグループ

環境マネジメントシステム」

環境マネジメントを支援する

情報システム「環境マネジメント

ネットワークシステム」

JFEグループは、「地球環境の向上」を経 営の重要課題と位置づけ、グループ共通の 課題となる環境問題に対する最高の意思 決定機関として「環境会議」を設置していま す。また、JFEスチールなど5つの事業会社 内には、各事業会社における意思決定を担 う「環境委員会」を、事業会社傘下の関連 会社内にも各関連会社における意思決定を 担う「環境委員会」を設置して、3階層の会 議体により環境に関する諸問題に取り組ん でいます。また、JFEホールディングスと5事業 会社の環境担当者の間で「グループ環境

連絡会」を設置し、JFEホールディングスと各 事業会社間の円滑な意思疎通をはかって います。

「環境会議」は、JFEホールディングスの 社長を議長として、関係役員および5事業会 社の環境担当役員で構成され、グループ経 営トップの意思をJFEグループ一体となった 環境経営に活かしています。

JFEグループでは、3階層の会議体を円 滑に運営するためのシステムとして、グルー プイントラネット上で「環境マネジメントネットワー クシステム」を構築しています。このシステム は、JFEグループとしての意思決定事項や 環境関連の情報(法規制など)の配信、リス ク・トラブルの伝達とその解決方法の支援な ど、グループ全体の環境マネジメントレベル の向上に役立っています。

環境マネジメント組織体制

関連会社グループ連絡会

構成メンバー:各事業会社環境担当者 および各関連会社環境担当者

グループ環境連絡会

構成メンバー:JFEホールディングス(株) および各事業会社環境担当者

環境会議

議 長: JFEホールディングス(株)社長 メンバー: 事業会社環境担当役員

環境委員会

(事業会社)

委員長: 事業会社環境担当役員 メンバー: 関連部門長

各製鉄所・製造所環境担当責任者

環境委員会

(関連会社)

委員長: 関連会社環境担当役員 メンバー: 関連会社関連部門長

環境会議

関連会社 環境委員会

関連会社 環境委員会 関連会社 環境委員会 JFEエンジニアリング

環境委員会 JFEスチール 地球環境委員会

JFE技研 環境委員会 JFE都市開発

環境委員会 川崎マイクロエレクトロニクス

(10)

環境マネジメントシステム

導入の状況

環境監査

リサイクルソリューション

環境監査

JFEグループは、環境理念のもと、環境マネ ジメントシステムの向上をめざして、ISO14001 の認証取得をベースに傘下各社の自主的、 継続的な環境への取り組みを推進しています。 これまでに5つの事業会社のうち、生産拠 点を有するJFEスチール、JFEエンジニアリン グ、川崎マイクロエレクトロニクスでは、すべて の生産事業所(あるいは全社)でISO14001 認証を取得しました。

また、下表に示すように多くの傘下関連会 社でも取得しています。今後もグループとして 認証取得企業・事業所の拡大をはかってい きます。

環境マネジメントシステムを継続的に改善 していくためには、適切な環境監査が必要で す。そこでJFEグループでは認証機関による 外部審査に加え、内部監査を実施しています。 内部監査は、外部機関による監査員養成教 育を受講した環境・エネルギー管理などの環 境関連業務経験者が中心となって、実施し ています。また、環境関連業務経験者は社 内における環境審査員養成教育を担当する など、人材の育成・確保にも努めています。

外部審査、内部監査によって指摘された 事項については、社会の動向(法規制など) をふまえ、環境マネジメントシステムの見直し

を含めた具体的な対策を講じ、迅速に実行 することで、環境マネジメントシステムのレベ ルアップ、環境パフォーマンスの向上をはかっ ています。

環境マネジメントシステム取得状況(事業会社)

環境マネジメントシステム取得状況(関連会社)

対象組織名 認証取得年月

1997年 5月 1997年 10月 1997年 10月 1998年 3月 1998年 7月 1999年 7月 1999年 12月 1

2 3 4 5 6 7

JFEスチール(株)東日本製鉄所(京浜) JFEスチール(株)西日本製鉄所(倉敷) 川崎マイクロエレクトロニクス(株) JFEスチール(株)西日本製鉄所(福山)

JFEスチール(株)東日本製鉄所(千葉[含む西宮工場]) JFEスチール(株)知多製造所

JFEエンジニアリング(株)

対象組織名 認証取得年月

1997年 5月 1997年 5月 1997年 5月 1997年 5月 1999年 4月 1999年 7月 1999年12月 2000年 1月 2000年 2月 2000年 3月 2000年 3月 2000年 9月 2000年12月 2000年12月 2001年 2月 2001年 6月 2001年 9月 2001年11月 2001年12月 2001年12月 2002年 5月 2004年 3月 1

2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22

JFE鋼管(株) JFE鋼板(株)

JFEアーバンリサイクル(株) エヌケーケーシームレス鋼管(株) JFE炉材(株)

JFEケミカル(株) JFE環境(株) JFEマテリアル(株) JFEソルデック(株) JFEコンテイナー(株) JFE物流(株) 豊平製鋼(株) JFE建材(株) 川鉄商事(株)

JFE三重テックサービス(株) JFE工建(株)

富士化工(株)

フィリピン・シンター・コーポレーション JFEミネラル(株)

(11)

環境マネジメント

JFEホールディングス

JFEスチール JFEエンジニアリング 川崎マイクロエレクトロニクス JFE都市開発 JFE技研

環境教育

JFEグループでは、一人ひとりが環境保全 の意味を正しく理解し、日常業務のなかで自 覚をもって環境保全活動に取り組む企業風 土の醸成をめざして、積極的な環境教育を行っ ています。

各事業会社では、新入社員時や昇格時 の研修プログラムのなかに環境教育を織り 込み、階層別・職種別に年に1回の頻度で 環境問題をめぐる世の中の動き、JFEグルー プにとっての環境保全活動の意義と取り組み、 社員としての責務、環境マネジメントの重要 性などについて学ぶ環境保全活動階層別 教育を実施しています。

また、各生産事業所においては、環境マネ ジメントシステムとして定められた年間スケジュー ルにもとづき、一般社員向け、特定作業従事 者向け、内部環境監査員向け、環境関連法 令教育などの環境教育を年に1回の頻度で 定期的に実施しています。

さらに、「環境マネジメントネットワークシス テム」を通じて、関連会社も含めたJFEグルー プ社員に環境月間行事の連絡や国内外の 環境関連情報を提供しています。

JFEグループでは、毎年6月の環境月間に、 従業員の環境に対する意識向上を目的に、 環境マネジメントの一環として、各事業会社 の事業所ごとに地域特性を考慮した独自の 活動を展開しています。

JFEグループは、2002年、事務用品・生産 用部品・材料の購入におけるグループ共通 のガイドライン「グリーン購入ガイドライン」を 策定しました。現在、JFEグループ関連会社 へと適応を拡大しています。

公道クリーン作戦

工場環境パトロール

環境啓発教育

グリーン購入の状況

環境マネジメントシステムの構築・運用の状況

環境月間活動

主な活動 ・公道クリーン作戦 ・環境講演会 ・工場環境パトロール ・設備点検・薬品在庫調査 ・ISO14001に沿った環境啓発教育 ・工場見学会

・環境キャンペーン募金 など

ハイブリッドカー

「グリーン購入ガイドライン」の概要

●購入前に必要量を十分に検討し、購入量を抑 制すること。

●価格、品質、納期などに加え、最終製品のライ フサイクル全体の環境負荷を考慮すること。

●日常的に取引先に環境保全に対する取り組み を要請し、協力すること。

〈グリーン購入の具体例〉 ・文房具、事務用品

(12)

事業所緑地(西日本製鉄所福山地区)

カブトガニ生息地の清掃活動(岡山県笠岡市)

製鉄所でのフェスティバル(西日本製鉄所福山地区)

自治体との協定

地域社会の活動への参加

製鉄所の開放

社会とのコミュニケーション

環境マネジメント

JFEホールディングス

JFEスチール JFEエンジニアリング 川崎マイクロエレクトロニクス JFE都市開発 JFE技研

JFE グループ

見学会 定期報告 ホームページ

環境報告書 地域対話

技報 技術協力

環境調和型製品 展示会 広報誌

資材購入先

需要家 研究機関

従業員

消費者

地域社会

NPO マスコミ

業界団体

投資家

行政機関 地域社会、投資家、需要家、消費者など、

ステークホルダーの皆様とのコミュニケーショ ンは、JFEグループの環境保全活動につい ての理解を深めていただくだけでなく、経営 者や社員の意識を高め、部門間の理解を 深めるなど、JFEグループ全体の環境意識 の向上につながっています。また、そこから 生まれる活動によって、少しでも環境に配慮 した社会へと近づいていくものと考えていま す。こうした考えから、JFEグループでは、社 会とのコミュニケーションを環境マネジメント の重要な活動と位置づけ、質の向上に努め ています。

JFEグループは、事業所が立地する周辺 自治体(県および市)と、大気・水質・騒音・廃 棄物などに関する環境保全協定(公害防止 協定)を結んでいます。環境保全協定のな かには、国の法律より厳しい基準を適用して いるケースや国が義務づけていない独自の 項目もありますが、JFEグループでは地域の 環境保全の観点から協定を結び、これを遵 守しています。

また、各事業所は、自治体と結んだ緑化協 定により、事業所内の緑地の確保や樹木の 維持管理に努めており、地域の景観保全、 CO2吸収やばいじん・粉じん・騒音に対する

環境保全の機能を果たしています。

JFEグループは、地域社会の一員として、 地域の清掃奉仕活動やスポーツ教室・大会、 その他さまざまな地域活動に参加・寄付する など、地域とのふれあいを大切にしています。

たとえば、JFEスチール西日本製鉄所福 山地区では、清掃ボランティアの一環として 岡山県笠岡市のカブトガニ生息地の清掃活 動に毎年参加しています。2003年度は従業 員のべ155名が参加しました。また、広島県 福山市の芦田川の清掃活動にも毎年参加 しています。

JFEスチールは、地域の皆様に楽しんで いただけるように、毎年、各製鉄所を解放す るイベントを実施しています。2003年度は、の べ5件のフェスティバルを開催し、30万人以 上の方々にご参加いただきました。また、製 鉄所独自のイベントだけでなく、各地域で開 催されるお祭りやイベントなどにも積極的に 参加しています。

(13)

環境マネジメント

JFEホールディングス

JFEスチール JFEエンジニアリング 川崎マイクロエレクトロニクス JFE都市開発 JFE技研

展示会を通じた交流

エコプロダクツ2003

社会とのコミュニケーション

インターネットによる情報提供

JFE環境ソリューションウェブサイト(コンテンツ構成)

Q&A 環境関連データ

技術マップ

会員情報 ●展示会情報

●書籍検索

●統計データ

●法律情報

●エコタウン情報

補助金情報 環境ニュース 審議会情報 プラスチックを

リサイクルするには? Q

会員 JFE環境ソリューションウェブサイト

http://e-solution.jfe-holdings.co.jp/ JFEホールディングスホームページ

http://www.jfe-holdings.co.jp/environment/

JFEグループは、環境をテーマとした各種 の展示会に参加し、さまざまな方々との情報 交換に努めています。

10万人以上が来場した「エコプロダクツ2003」 では、「環境に貢献するJFEのオンリーワン、 ナンバーワン技術」と題して出展し、環境に 貢献するグループの技術・商品を紹介しまし た。また同時開催されたビジネストップセミナー では、JFEスチールの会長がパネリストとして 招聘され、環境経営をテーマに意見交換を 行いました。こうした展示会への参加のほか、 各種環境関連の講演に積極的に参加する など、JFEグループの環境への取り組みを積 極的に発信しています。

お問い合わせ ページ JFEグループでは、インターネットを通じて、

環境情報提供を積極的に行っています。 JFEグループのホームページでは、「環境 への取り組み」と題して、環境経営の考え方 と活動内容などを紹介しています。

また、ホームページによる情報提供に加え て、Q&Aを基本コンセプトとした環境専門サ イト「環境ソリューションウェブサイト」を開設し、 環境・エネルギーに関するさまざまな情報を 提供しています。月間約2万件のアクセスが あり、環境・エネルギーに関する問い合せや JFEグループの環境関連技術へのご質問 などが多数寄せられています。「ここにくれ ばあらゆる環境情報が手に入る」そのような サイトをめざしています。

さらに、環境に関する一般知識をわかりや すく紹介する環境サイト「エコビーイング (http://www.ecobeing.net/)」との連携に より、一般の方々にJFEグループの取り組み を紹介することも行っています。

利用者

プラスチック リサイクルについて

知りたい

質問 回答 問い合わせ

もっと知りたい 資料がほしい

プラスチックリサイクルについてお答えします A

リサイクル

状況 リサイクルの 流れ できること JFEが

統計

(14)

(財)JFE21世紀財団は、「社会に開かれ た存在をめざし、社会との共存共栄をいっそ う進める」という趣旨のもと、1990年に設立さ れました。以来、13年間にわたり、「21世紀 鉄鋼産業の振興および豊かな生活文化の 形成への貢献」をめざして、鉄鋼産業およ び関連産業の創造的発展に資する調査・ 研究や技術研究助成、鉄鋼産業に関連す る地域発展・国際交流に資する事業などを行っ ています。

なかでも最重要事業と位置づけている大 学への技術研究助成については、2003年 度から、これまでの鉄鋼技術研究に加えて 環境技術研究を新設し、技術研究助成全 体として25件、総額5,000万円へと拡充した

ことで、226件もの応募がなされるなど、多く の大学から高く評価されました。このうち、環 境技術研究への助成は、大気浄化分野が3 件、水質浄化分野が2件、CO2削減分野が2

件、廃棄物からの希少金属回収分野が1件 の計8件となりました。また、鉄鋼技術研究の 助成17件についても、そのうち5件は環境保 全浄化を目的とする研究であることから、 2003年度の助成25件のうち13件が環境に 関する研究への助成となりました。

さらに、環境対策や省エネルギーの進ん だ日本の鉄鋼技術を世界の環境保全浄化 の一助とするために、1994年度に制作した 大学教材「鉄鋼プロセス工学入門」を、 1997年度までに国内46大学、海外79大学に 寄贈しました。この教材は財団ホームペー ジで公開しています。

(財)JFE21世紀財団による

支援・助成活動

「かながわ水源林パートナー」

への参加

海洋観測でNPOに協力

※1)ヴォースニッポン

特定非営利活動法人(NPO法人)。民間商船による表 層海水の観測データを収集解析して広く内外に公開し、 表層の物質循環や資源生物の再生産機構の解明に寄 与することにより海洋環境への関心と理解の増進をはか ることを目的として達成するため、次の非営利事業を行っ ています。

(1)海水表層の観測データの取得、整理、解析および公開 (2)海水の自動連続測定装置の開発

(3)観測に参加する篤志観測船の募集活動 (4)海洋に関する教育普及広報活動 (5)その他目的を達成するために必要な活動 ※2)ボランティア海洋観測活動

民間商船に観測装置を取り付け、海水の温度や塩分など を計測し、その結果を温暖化の実態や気候変動メカニズ ムなどの検証・解明に役立てる活動。

(財)JFE21世紀財団ホームページ http://www.jfe-21st-cf.or.jp/

外航本船 M/V SUN FRONTIER 鉄鋼プロセス工学入門

http://www.jfe-21st-cf.or.jp/jpn/index2.html

神奈川県では、水源地域の森林を次世 代に継承するために、手入れの行き届かな くなった私有林を買い上げ、県有林として管 理・育成する活動に力を入れています。この 活動を支えるのが「かながわ水源林パートナー」 制度です。

神奈川県京浜地区に東日本製鉄所を有 するJFEスチールでは、水を利用するという 立場から、水源と都市地域の健全な水循環 を重要なテーマととらえ、同制度の趣旨に賛 同し1999年より水源林パートナーとして活動 に参加しています。

JFEスチールでは、関連会社のJFE物流(株) とともに、2002年度からNPO(特定非営利活

動法人)「ヴォースニッポン※1」のボランティア 海洋観測活動※2に協力しています。

(15)

目標と実績

環境マネジメント

JFEホールディングス

JFEスチール JFEエンジニアリング 川崎マイクロエレクトロニクス JFE都市開発 JFE技研

2003年度の活動実績

JFEグループがめざすもの 目標

(1) 環境マネジメントの 展開

(1) 地球温暖化防止への 取り組み

(1) 環境を意識した 研究開発

(2) 環境調和型製品 (鉄鋼エコロジー製品)

(3) 環境を創造する トータル ソリューション (2) 資源循環に関する

取り組み

(3) 環境保全への 取り組み (2) 社会との

コミュニケーション

(3) 国際協力の推進

(4) 環境会計

システムの充実強化と環境マネジメント のレベルアップ

・ ISO14001認証取得 (株)JFE甲南スチールセンター ・ グループ環境会議、各事業会社の環境関連委員会を開催 ・ 関連会社の環境経営状況調査を実施

グリーン購入の拡大 ・ ガイドラインを関連会社へ拡大中

京都メカニズム(共同実施、CDMなど) を通じた地球温暖化対策への貢献

・ 中国瀋陽市環境局からの研修生受け入れ

・ NEDOの国際エネルギー消費効率化等モデル事業として、 マレーシアの製紙スラッジ燃焼排熱回収設備を完成

地球環境問題解決に向けた 革新的技術の開発

・ 高効率天然ガスハイドレ−ト製造技術の開発

・ 排ガス用小型ダイオキシン除去装置「JFEガスクリーンDX」を開発・商品化 ・ ハイパー21ストーカシステム開発

エコタウン、資源循環型社会構築への 貢献

・ 蛍光灯リサイクル新工場稼動 ・ ごみ固形燃料ガス化発電設備稼動

・ 食品廃棄物リサイクル事業(ビガダン方式バイオガスシステム) 高機能鉄鋼製品等の普及拡大による

社会の環境負荷低減

・ 高機能クロメートフリー表面処理鋼板の拡販 ・ 超軽量化車体向け高張力鋼板の開発 ・ 食缶用ラミネート鋼板の開発 ・ ヒートアイランド現象抑止舗装材の拡販 ・ 緩効性ケイ酸カリ肥料の販売 ・ 太陽電池用高純度シリコン生産拡大

次世代を先取りした クリーンエネルギーの開発

・ 100トン/日DME直接合成パイロットプラントプロジェクト運転開始 ・ DME大型ディーゼル発電システムの開発

・ 風力発電累積発電容量91,850kW(2004年3月末) ・ 高効率燃料電池発電「SOFC」稼動

・ 木屑バイオマス発電設備稼働 ・ 水和物スラリ潜熱空調設備稼動

海外との環境コミュニケーション ・ 中国(CCICED)にて環境への取り組みとエコタウン事例紹介 ・ 廃棄物対策国際シンポジウム講演

鉄鋼業自主行動計画をふまえつつ、 地球温暖化防止に取り組む

・ 2003年度のエネルギー原単位を2002年度比3%削減 ・ 2003年度のエネルギー消費量を2002年度比0.6%削減 ・ 2003年度のCO2排出量を2002年度比1.7%削減

社会で発生する副生物などの資源化 ・ 使用済みプラスチック高炉原料化受け入れ量拡大 ・ 使用済み家電リサイクル53.4万台受け入れ

多角的な環境エンジニアリングの展開 による社会への貢献

・ ごみ固形燃料発電設備完成

・ ストーカ炉の設計・製造に関する技術を中国の常州三立環保設備工程有限公司に供与 環境活動の定量的把握、評価の実施 ・ 環境会計の試算・公表

製造工程で発生する副生物の 資源化率アップ

・ 2003年度資源化率は99.3%に低下。資源化率アップに向けて技術開発を継続実施

PRTR物質の使用量削減と管理の徹底 ・ 2003年度排出・移動量の国への届出および環境報告書でデータ公開

ダイオキシン対策 ・ 焼結工場の排ガス処理設備増強他の対策を実施

ベンゼン:1999年度を基準とし、 2003年度までに排出量を80%削減

・ ベンゼン:1999年度基準に対し74%削減。目標未達分は2004年度に継続・追加対策を実施

物流のさらなる効率化による 環境負荷物質削減

・ 輸送距離の短縮化、1回あたりの輸送ロット最大化

LCA的視点からの製品開発 ・ 海域環境修復材の開発と「美の海プロジェクト」の推進∼マリンブロック、マリンベース、マリンストーン∼ コミュニケーションの充実強化 ・ 環境報告書、ホームページによる情報開示

・ 社内報、所内報によるタイムリーな情報提供 ・ エコプロダクツ展、ウエステック展への参加 ・ JFE21世紀財団による研究助成

・ 神奈川県の「かながわ水源林パートナー」に参加、「水源の森林造り」へ貢献

技 術 、 製 品 、 サ ー ビ ス に よ る 貢 献

3

全 て の 事 業 活 動 に お け る 環 境 負 荷 低 減

2

環 境 経 営 と コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン

(16)

環境会計

環境マネジメント

JFEホールディングス

JFEスチール JFEエンジニアリング 川崎マイクロエレクトロニクス JFE都市開発 JFE技研

設備投資の推移

環境マネジメントソリューション

JFEスチールはこれまでに、生産活動にと もなう環境負荷の低減をめざして、技術開 発の成果をふまえながら、積極的な設備投 資を重ねてきました。

省エネルギー対策としては、大型排熱回 収設備、連続焼鈍設備や連続鋳造設備な

ど省エネルギー型製造プロセスの技術開発 に取り組むとともに、積極的な設備投資を実 施し、1990年以降の省エネルギー投資累計 額は、約3,390億円にのぼります。その結果、 現在では世界トップクラスのエネルギー使用 効率を誇る製鉄所を構築しています。

また、環境保全対策を推進し、脱硫、脱硝 設備などの大気・水質保全設備や所内にお

ける資源の循環利用などの技術開発に努 めるとともに、積極的な設備投資を実施して きました。1973年以降の環境保全設備投資 累計額は約4,770億円にのぼり、その結果、 高い資源循環率を誇る、クリーンな都市型 製鉄所を構築しています。

環境会計

2003年度の環境会計は、環境関連設備 投資額が149億円、費用は689億円となり、 全設備投資に占める環境関連設備投資の 割合は約15%でした。投資の主な目的は地

球温暖化防止と環境保全です。また、費用 の主な目的は環境保全、資源の有効活用、 地球温暖化防止で、その大半は運転維持・ 管理費と減価償却費です。

環境関連の研究開発費用は40億円で、 全研究開発費に占める割合は約13%でした。

なお、2003年度の活動の結果、副生物の 資源化率は99%以上を維持しています。また、 省エネルギー効果は金額換算で28億円と 見積もられます。

省エネルギー投資累計額

(年度)

’90 ’91 ’92 ’93 ’94 ’95 ’96 ’97 ’98 ’99 ’00 ’01 ’02 ’03

5,000

4,000

3,000

2,000

1,000

0 (億円)

5,000

4,000

3,000

2,000

1,000

0 (億円)

環境保全投資累計額

ここに掲載している環境会計は以下の考え方にもとづいて算出しています。 ●対象期間: 2003年4月1日∼2004年3月31日

●集計対象: コストはJFEスチールの製鉄所における環境関連投資および費用。

ただし、研究開発コストについてはJFEスチール、JFEエンジニアリングを対象としています。

※老朽更新など、ほかに主目的がある設備投資については、プロセス全体が従来に比べて省エネルギーとなった設備投資でも、地球温暖化防止コストに含めていません。 ※経済効果については、実際に発現した効果のみを算定し、推計にもとづく「みなし効果」、「リスク回避効果」などは算定していません。

主な内容 投資額 費用額

環境保全コスト

自社の業務に関わるもの

お客様や一般社会の活動に 関わるもの

マネジメント 地球温暖化防止

資源の有効活用

環境保全

その他 研究開発 社会活動

環境負荷の監視・測定、EMS関連、環境教育・啓発等のコスト 省エネルギー・エネルギー有効利用のための

設備投資・維持運用費用、人件費など

工業用水の循環・自社内発生物のリサイクル・廃棄物管理などのための 設備投資、維持管理費、人件費など

大気汚染・水質汚濁・土壌汚染・騒音・振動、

地盤沈下の防止などのための設備投資、維持管理費、人件費など SOx賦課金など

環境保全・省エネルギー・地球温暖化防止のための技術開発コスト 自然保護・緑化活動支援、情報公開、展示会、広報などのコスト

12 138

167

307

18 40 7 689 ー

94

4

51

ー ー ー 149 合計

(年度)

’73 ’75 ’80 ’85 ’90 ’95’96’97’98’99’00’01’02’03

(17)

JFEスチールの生産活動にともなう環境負荷の低減

地球温暖化防止の取り組み

副生物の発生・排出抑制 環境保全の取り組み 物流における環境配慮

JFEエンジニアリングの生産活動にともなう環境負荷の低減

川崎マイクロエレクトロニクスの生産活動にともなう環境負荷の低減

20

23

26

28

29

31

生産活動にともなう環境負荷の低減

世界最先端の環境負荷低減技術を活かして。

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©Tokyo Electric Power Company Holdings, Inc.. All

例: 12-○○株式会社△△ビル 設備カード.pdf 13-株式会社◇◇ 本社

(2号機) 段階的な 取り出し